引っ越し前の掃除はどこまでやる?場所別に掃除方法も紹介
引っ越し前の掃除は、敷金トラブルや余計な出費を防ぐためにも重要です。しかし、どこまで掃除すればよいのか、判断に迷う場面もあるでしょう。効率よく進めるには、掃除すべきところとやらなくてよい場所の見極めが大切です。 この記事では、引っ越し前に掃除すべき理由や、場所別の掃除方法を解説します。原状回復の範囲と経年劣化の違いも明確にしながら、水拭き掃除機の活用ポイントにも触れています。賃貸物件退去時の費用を抑えたい方は、参考にしてください。 引っ越し前に掃除したほうがよい理由 退去時のトラブルを防ぎ、余計な出費を避けるためには、引っ越し前の掃除が欠かせません。ここでは、引っ越し前の掃除が重要とされる理由を以下2つ解説します。 原状回復の義務がある クリーニング代が節約できる それぞれ参考にしてください。 原状回復の義務がある 賃貸住宅から退去する際、入居者には「原状回復」の義務があります。これは、借りた当初の状態に戻して返すことを意味しますが、すべてを元どおりにする必要はありません。国土交通省では、原状回復の範囲を以下のように定めています。 原状回復とは、賃借人の居住・使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の通常の使用を超えるような使用や、故意・過失等による損耗・毀損を復旧することをいう。 出典:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」〔再改訂版〕2020年 つまり、通常の経年劣化や自然損耗は貸主の負担となり、借主が費用負担するのは「汚れや損傷を発生させた部分」に限られます。たとえば、台所の油汚れや風呂場のカビ、壁の落書きなどは借主の責任範囲に含まれます。 このような箇所を事前に掃除しておくことで、修繕費や敷金の差し引き額を抑えることが可能です。 クリーニング代が節約できる 室内の汚れが目立つ状態で退去すると、管理会社がハウスクリーニングを手配し、費用を請求されることがあります。この費用は敷金から差し引かれる場合があり、想定外の出費につながるケースも少なくありません。 あらかじめ掃除しておけば、クリーニングの範囲や作業時間が減るため、請求額を抑えられる可能性があります。たとえば、水回りの汚れや床の黒ずみを軽減するだけでも、清掃業者による作業の一部を省けるでしょう。 引っ越し前の掃除の範囲 引っ越し前にすべてを完璧に掃除しようとすると、手間や時間が多くかかります。ここでは、引っ越し前にやるべき範囲と、やらなくてよい範囲を解説します。 やるべき範囲|原状回復 やらなくてよい範囲|経年劣化...